確定申告に必要な書類がない場合はどうする?通帳・カード明細・請求書の集め方

確定申告書類の紛失・不足対応

目次

確定申告に必要な書類がない場合はどうする?通帳・カード明細・請求書の集め方

確定申告の準備を進める中で、必要な書類をなくした場合や、どこにあるかわからない状況に陥ると焦るものです。
特に、経費の領収書や源泉徴収票など、申告に不可欠な書類が見当たらないと、手続きが進められません。
しかし、書類がない場合でも、再発行を依頼したり、他の書類で代用したりする方法があります。

この記事では、確定申告で必要な書類がない場合の具体的な対処法をパターン別に解説します。

書類がなくても申告を諦めない
源泉徴収票・控除証明書は再発行を依頼
経費はカード明細や通帳で代用できる場合あり
過去の申告控えも税務署で確認可能

この記事でわかること

  • 確定申告で書類がない場合の3つのパターン
  • 確定申告書の用紙を入手する方法
  • 源泉徴収票や控除証明書を紛失した場合の対処法
  • 領収書がない経費を証明する方法
  • 過去の確定申告書の控えを確認・取得する方法

確定申告で「ない」と困る書類は3つのパターンに分けられる

まずは不足している書類の種類を確認しましょう

  • 確定申告書そのものがない
  • 源泉徴収票・控除証明書・領収書などの添付書類がない
  • 過去の確定申告書の控えがない

確定申告で必要な書類がない状況は、大きく3つのパターンに分類できます。
1つ目は申告書そのもの(用紙)がない場合、2つ目は源泉徴収票や控除証明書といった添付書類がない場合、そして3つ目は過去の申告書の控えが必要なのに見つからない場合です。

それぞれの状況に応じて対処法が異なるため、まずは自分がどのパターンに当てはまるかを確認し、適切な書類を用意しましょう。
無申告状態で資料を集める場合は、無申告の確定申告|やり方をわかりやすく解説も参考になります。

【パターン1】確定申告書(用紙)が手元にない場合の入手方法

申告書の主な入手方法

  • 税務署や市区町村役場の窓口でもらう
  • 国税庁の公式サイトからダウンロードする
  • コンビニのマルチコピー機で印刷する
  • 管轄の税務署に相談する

確定申告書(申告用紙)や作成の「手引き」が手元にない場合、いくつかの方法で入手できます。
税務署の窓口で直接受け取る方法が基本ですが、自宅で印刷したり、郵送してもらったりすることも可能です。

自分の都合に合わせて最適な方法を選びましょう。
また、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、オンラインで申告書を作成し、e-Taxで提出することもできます。

税務署や市町村役場の窓口で直接もらう

確定申告書は、国税庁のウェブサイトからダウンロードして印刷できるほか、コンビニエンスストアのマルチコピー機でも印刷が可能です。また、税務署や確定申告会場の窓口でも入手できます。申告期間中には、市区町村役場などで特設窓口が設けられ、そこで配布されることもあります。

職員に質問しながら入手できるため、書き方などで不安な点がある場合は、窓口での受け取りが安心です。ただし、開庁時間が限られている点には注意が必要です。

国税庁の公式サイトからダウンロードして印刷する

国税庁のウェブサイトでは、確定申告書や各種付表、手引きなどの様式がPDFファイルで提供されています。
これをダウンロードし、自宅やオフィスのプリンターで印刷すれば申告書として使用可能です。

24時間いつでも入手できるため、日中に時間が取れない場合に便利です。
印刷する際は、A4サイズの白い用紙に等倍(100%)で印刷するようにしましょう。

コンビニのマルチコピー機を利用して印刷する

自宅にプリンターがない場合でも、コンビニエンスストアのマルチコピー機を利用して確定申告書を印刷できます。
国税庁のウェブサイトでは、主要なコンビニのネットワークプリントサービスに対応したサービスを提供しています。

サイト上で必要な申告書の様式を選んで予約番号を発行し、店頭のコピー機でその番号を入力すれば、いつでも印刷可能です。
税務署へわざわざ来庁しなくても書類が手に入ります。

管轄の税務署に電話して郵送してもらう

確定申告書は、国税庁のウェブサイトから印刷する、またはコンビニエンスストアで印刷することができます。また、e-Taxで作成・送信することも可能です。提出方法は、郵送や税務署への直接提出などがあります。

申告期限に余裕を持って、早めに準備することをおすすめします。管轄の税務署の連絡先は、国税庁のウェブサイトで確認できます。

【パターン2】添付・証明書類がない場合の対処法

紛失に気づいたら早めに再発行を依頼しましょう

源泉徴収票や控除証明書は、発行元に依頼すれば再発行できることが多いです。経費の領収書がない場合でも、通帳やカード明細などで代用できる可能性があります。

源泉徴収票や各種控除証明書など、確定申告書に添付して提出する必要がある書類を紛失した場合、基本的には発行元に連絡して再発行を依頼します。
書類によっては、再発行に時間がかかることもあるため、紛失に気づいた時点ですぐに手続きを始めることが重要です。

また、後から書類が見つかった場合は、修正申告や更正の請求といった手続きで税金の還付を受けられる可能性もあります。

源泉徴収票を紛失した場合の再発行依頼の手順

給与所得や公的年金等の源泉徴収票を紛失した場合は、発行元に再発行を依頼しましょう。会社員であれば勤務先の経理や人事担当者に、公的年金を受給している場合は日本年金機構の「ねんきんダイヤル」や年金事務所に連絡します。

会社によっては2枚目以降の発行が有料になるケースもありますが、再発行の手続きは可能です。

勤務先が倒産して源泉徴収票が手に入らない時の対応

勤務先が倒産してしまい、源泉徴収票が届かない、または再発行を依頼できない場合は、所轄の税務署に相談しましょう。
税務署で「源泉徴収票不交付の届出書」という書類を入手し、必要事項を記入して提出することで、源泉徴収票がない状態でも確定申告を進められます。

この届出書を提出する際は、給与明細書の写しなど、収入額を証明できる書類を添付する必要があります。

生命保険料や地震保険料などの控除証明書を再発行する方法

生命保険料控除や地震保険料控除を受けるために必要な控除証明書を紛失した場合は、加入している保険会社に連絡して再発行を依頼してください。
多くの保険会社では、契約者専用のウェブサイトやコールセンターを通じて再発行の手続きが可能です。

再発行には1週間から2週間程度かかる場合があるため、紛失に気づいたらすぐに手続きを進めましょう。

医療費の領収書をなくした場合は医療費通知書で代用する

医療費控除の適用を受ける際、医療機関の領収書をなくした場合でも、加入している健康保険組合などが発行する「医療費通知書(医療費のお知らせ)」で代用できます。
この通知書を確定申告書に添付すれば、医療費の明細として認められます。

ただし、通知書に記載されていない医療費(薬局で購入した市販薬など)がある場合は、別途その領収書が必要になります。

経費の領収書を紛失した際に代わりとなる書類

個人事業主などが経費の領収書を紛失した場合、他の書類で代用が可能です。
具体的には、クレジットカードの利用明細、銀行の通帳やインターネットバンキングの取引履歴、請求書や納品書の控えなどが証拠書類として認められます。

これらの書類で「いつ」「誰に」「いくら」「何のために」支払ったかを証明できれば、収支内訳書や青色申告決算書に経費として計上できます。
経費資料がない場合の対応は、無申告で領収書をなくした場合の対処法|経費にできる資料とできない資料でも詳しく解説しています。

領収書の代わりになる出金伝票の正しい書き方

慶弔費や交通費など、領収書が発行されない経費については、出金伝票を作成して対応します。
出金伝票には、「支払った日付」「支払先の氏名・名称」「支払った金額」「購入した品物やサービスの内容」の4点を必ず記載してください。

内容が具体的で客観的に証明できることが重要です。
他の書類で証明できない場合の最終手段として活用しましょう。

【パターン3】過去の確定申告書の控えが必要になった時の入手方法

過去の申告控えを確認する方法

  • 内容確認だけなら申告書等閲覧サービスを利用する
  • 控えの写しが必要なら開示請求を行う
  • e-Taxで申告した場合はデータで確認できる

住宅ローンの契約や保育園の入園手続き、融資の申し込みなどで、過去の確定申告書の控えの提出を求められることがあります。
控えを紛失してしまった場合でも、税務署で手続きをすれば、内容を確認したり写しを入手したりすることが可能です。

何年前の申告書が必要かを確認し、状況に応じた方法を選択しましょう。
e-Taxで申告した場合は、より簡単に確認できます。

税務署で控えを閲覧できる「申告書等閲覧サービス」

提出した確定申告書の内容を確認したいだけであれば、「申告書等閲覧サービス」を利用できます。
所轄の税務署の窓口で本人確認書類を提示し、申請書を提出することで、申告書をその場で閲覧することが可能です。

手数料はかかりませんが、コピーや写真撮影は認められていないため、内容を書き写す必要があります。
あくまで内容の確認に利用するサービスです。

控えの写しを交付してもらう「開示請求」の手続き

確定申告書の控えが必要な場合は、いくつかの手続き方法があります。

控えを取得する方法

  • 国税庁の申告書等情報取得サービスを利用する
  • 保有個人情報開示請求を行う
  • 税務署の窓口または郵送で手続きする

直近3年分の所得税及び復興所得税確定申告書などを、オンラインで無料で取得できる場合があります。
また、税務署の窓口で「保有個人情報開示請求書」に必要事項を記入し、本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)の提示と手数料を納付する方法もあります。

手数料は、オンライン申請の場合200円、窓口・郵送の場合300円です。請求から交付まで2週間から1ヶ月程度かかるため、余裕をもって申請しましょう。
請求書は郵送での提出も可能ですが、その際は本人確認書類の写しや住民票などを同封する必要があります。また、返送用切手も必要です。

e-Taxで申告した場合はデータで控えを確認できる

e-Taxを利用して電子申告した場合、申告書の控えはデータで保存されています。
e-Taxソフト(WEB版)のメッセージボックスに格納されている受信通知(申告書等情報)を確認することで、提出した申告内容の確認が可能です。

また、申告時に作成したデータ(.xtxファイル)を自身のパソコンに保存していれば、いつでも内容の確認や印刷ができるため、税務署での手続きは不要です。

確定申告 書類 ないに関するよくある質問

確定申告の書類がない状況に関して、多くの人が抱える疑問は共通しています。
ここでは、特によくある質問とその回答をまとめました。

実際に申告手続きをやってみる前に、これらの疑問を解消しておくことで、よりスムーズに準備を進めることができます。

レシートでも経費の証明として認められますか?

はい、認められます。
レシートは「取引年月日」「金額」「店名」「取引内容(購入品目)」が記載されており、領収書と同様に経費の証拠書類として有効です。

感熱紙のレシートは印字が消えやすいため、コピーを取るかスキャンしてデータで保存しておくことをおすすめします。
経費として計上する場合は、事業に関連する支出であることが明確にわかるようにしておきましょう。

源泉徴収票がどうしても手に入らない場合、申告はできませんか?

いいえ、申告は可能です。
勤務先の倒産や、会社が発行を拒否するなど、どうしても源泉徴収票が手に入らない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出します。

この手続きを行えば、源泉徴収票がなくても確定申告ができます。
その際は、給与明細など年間の収入と源泉徴収税額がわかる書類の写しを添付する必要があります。

必要書類が何もない状態です。まず何から始めればよいですか?

ご自身の所得の種類を確認し、申告に必要な書類をリストアップすることから始めましょう。
何が必要かわからない場合は、国税庁のウェブサイトや確定申告の手引きで確認します。

給与所得者なら源泉徴収票、個人事業主なら売上と経費の記録が基本です。
売上がわからない場合は、無申告で売上がわからない場合は申告できる?通帳・請求書・入金履歴の整理方法も参考になります。
紛失した書類は再発行を依頼し、日々の取引記録を整理することから着手してください。

まとめ

この記事のまとめ

  • 確定申告に必要な書類がない場合でも、再発行や代替書類で対応できる
  • 源泉徴収票や控除証明書は発行元に再発行を依頼する
  • 領収書がない経費は、通帳・カード明細・請求書などで証明できる場合がある
  • 過去の申告控えは、税務署の閲覧サービスや開示請求で確認できる
  • 書類が不足していて不安な場合は、早めに税理士へ相談する

確定申告に必要な書類がない場合でも、再発行や代替書類の利用など、様々な対処法があります。
書類は種類によって保存期間が定められており、青色申告の場合は7年、白色申告では5年の保存義務があるため、日頃から整理・保管しておくことが重要です。

万が一紛失しても、この記事で解説した方法を参考に、落ち着いて対応してください。
住所や氏名に変更があった際の届出や、予定納税額の送付など、税務署からの重要なお知らせを見逃さないようにしましょう。

確定申告の書類がなくて不安な方へ

領収書や源泉徴収票、過去の申告控えが見つからない場合でも、再発行や通帳・カード明細・請求書などの代替資料で申告を進められる可能性があります。書類不足で申告を止めず、早めに状況を整理しましょう。

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この記事を書いた人

武信 隼人(たけのぶ はやと)
武信 隼人(たけのぶ はやと)公認会計士・税理士
所属 公認会計士協会中国会 中国税理士会
公認会計士  第31637号
税理士 第128479号

1977年広島県呉市生まれ。会社が倒産した祖父と同業で起業した父の後ろ姿を見て育つ。青山学院大学経済学部卒業後、大手監査法人で幅広い業種の監査やコンサルティング業務を経験。その後、祖父及び父の経営していたような中小企業や個人事業主・フリーランスを助けるべく奮闘中。
日本全国の無申告・税務調査の対応件数は過去4年間で700件以上。IT/AIを駆使した業務効率化とサービス提供を行い、多くのお客様に最善のサポートを行っている。

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